10月 122020
 

第7回の横浜クニツィア会を開催しました。

今回は台風により残念ながら参加できなくなってしまった方もいて少人数での開催となりました。来月も開催しますので、是非また次回にお越しいただければ幸いです!

半クローズ会のような様相で、久々にまったりとゲームに専念しました。来ていただけた方々にも感謝です!

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【トール】

フリンケピンケやボツワナなどと同じく、アイリッシュウルフからの流れのゲームです。

手番では手札から数字カード(6色各0-5)1枚をプレイして、場から6色の得点カード1枚を獲得して自分の前に置きます。1色の数字カードが0-5まで6枚全部プレイされたら終了です。最終的に獲得した得点カードが得点になりますが、各得点カードはその色で最後にプレイされた数字カード分の価値です。

カードの価値を決めながらカードを獲得していくゲームです。本当に単純なのですが、何度もリメイクされているだけあって駆け引きも絡みも悩ましさも全てが詰まったシステムだと思います。

トールでは特殊カードが追加されます。得点カードを獲得する時に、代わりに特殊効果カード1枚を引くことができます。
そして数字カードをプレイする時に、代わりに特殊効果カード1枚をいずれかの色にプレイすることができます。カードの効果は「プレイした色の価値を2倍にする」とか「プレイした色の価値を2減らす」とか様々です。

一見大味に見えますが、特殊カードを引くということは獲得する得点カードが減るということなので、引くかどうか自体が悩ましいです。しかも1色に対してプレイできる特殊カードは1枚までで、2枚目は効果に関わりなく1枚目を対消滅させるために使われます。得点カードは減ってしまいますが、強力なカードを打ち消したり、何よりも後半で手札からどの数字カードもプレイしたくない状況で代わりにプレイできるという利点も大きいです。

4人プレイで4ラウンドの合計点で勝負されていました。

勝者は、ラクダさん!
コンスタントに良い点を取っていました!

途中ドローのない初期手札で作戦を立てるシステムに、ランダムな特殊効果のドローが入って中途半端になるかと思いきや、効果が何であれ引くことのメリットとデメリットが定まっているので良いですね!

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【シュピッツバブ】

前回にプレイしたダイスポーカーと同じく、ミュンヘンの南ドイツ新聞社から出ているクニツィアのお洒落小箱シリーズです。ダイスポーカーとコレと次に紹介する3種類がシリーズの中で言語依存のないゲームです。ここのゲームはフロカティサーカスのテーマ替えのサクラディ等、デザインも良いので今度ミュンヘンに行った時に訪れてみたいですね。

このゲームはブラフゲームで、完全にDTCのリメイクです。
DTCはブラフゲームの隠れた名作なのでリメイクは嬉しいですが、パブリッシャーが南ドイツ新聞社では、Fertiよりも流通しなそうなのがたまに傷です。

数字1-6とジョーカーのカードがあり、手札は6枚です。
手番では任意の枚数のカードを伏せながら、「1が3枚」などと宣言します。伏せカードと宣言は違っていても構いません。そして手札が6枚に戻るまでカードを引きます。

次プレイヤーはダウトするか、伏せられたカードを受け取って手札に入れるか。手札に入れたら、更に宣言を上げてカードを伏せなければいけません。宣言を上げるためには数字か枚数を上げなければいけませんが、枚数を減らすことはできません。
「2が3枚」から「1が4枚」は行けますが「6が2枚」は行けません。

ダウトで負けた方が失点として受け取り、それを繰り返して、山札が尽きてからダウトされたらゲーム終了。最後は手札枚数もマイナス点となり、失点が少ないプレイヤーの勝利です。

キノ、とけい、ラクダの手番順通りに、順番に失点を重ねていく展開。丁度1周回る頃に競り上げが厳しくなってダウトされる流れになっていて、断ち切るためには最初から大きな宣言でスタートする必要がありそうです。

カードを伏せた後に6枚まで手札が補充されて、宣言を上げる際にも伏せられたカードを手札に入れてから付け足すようにすれば良いので、どんどんと宣言が上がっていくのが面白いですね。その中で嘘を織り交ぜて全く違うカードを流して後々のために手札調整したりもできます。数字1-6が各9枚ずつ、ジョーカーが12枚あるので、理論上は「6が21枚」まではあり得ます。

みずき、うちだ、けがわの手番順ラインはダウトを受けずに終わりましたが、残した手札を2枚まで減らしたけがわさんの勝利!

自分は最後に安全な宣言で切り抜けてしまいましたが、勝つためには手札3枚くらい残して付け足すような宣言をして、けがわさんに勝負をかける必要がありました。

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【シュミッツ21】

こちらも南ドイツ新聞社のシリーズです。

手番順に数字カード1枚をプレイしては値を合計していくノイ系のゲームです。

手札4枚で1枚プレイして1枚補充、合計値が丁度21になるようにプレイすると、プレイされているカード枚数を得点として取れます。合計が21を越えるカードはプレイできず、プレイできない場合にはその前のプレイヤーが得点します。

まずは、けがわさんと2人対戦です。

カードは1、2、3、5、6が各10枚と10が5枚の計55枚。
4がないのが特徴です。
なので、2人プレイでは17にして手番を渡せば21にされることがなく、相手が18-20で返したところに21を狙えます。そして13で渡せば17と言われることがありません。

相手が1や2を持っていなければ19や20で渡しても良く、それで得点できるなら連続で狙える可能性もあります。

1回目は、けがわさん勝利!
2回目は、私の勝利!

後に3人プレイと4人プレイも試しました。
3人では、けがわさん勝利!
4人では、あすまーさん勝利!

3人だと次プレイヤーに17にして貰うとよいですね。
4人だと大きな数字の処理が難しいです。
軽くプレイできて結構良いですね!

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【パワープレイ】

今回のシュピールボックス連載ゲームシリーズです。

4×4マスにタイルを配置して、各タイルの影響力を比べるタイプの2人対戦ゲームです。

丸の1-4と四角の1-4のタイルを所持していて、交互に任意の空きマスに置いていき、全部埋まったら終了して各タイルへの影響力を計算します。

丸のタイルは自身と斜めに数値分の影響力を持ち、四角のタイルは自身と隣に数値分の影響力を持ちます。相手のタイルに対して上回る影響力があれば、そのタイルを裏返してそのタイルの数値分の得点になります。

上の写真の右から2番目で上から2番目の黒の丸4タイルを例に取ると、黒側は「自身4+下の四角4=影響力8」ですが、黄側は「右の四角3+左の四角4+左下の丸4=影響力11」なので、黒の丸4を裏返して黄が4点を獲得しています。

けがわさんと2戦して

1戦目、8-4で黄けがわさん勝利!

2戦目、7-6で黄けがわさん勝利!

これは苦しいゲームです! 配置したタイルの数値が隣や列に影響力を与えるクニツィアゲームは後に色々出ていると思いますが、各要素が凝縮され過ぎです!

悩ましさとかシステムの鋭さとしては完成されたこういうゲームから、商品にする時にはわざと要素を削ったり時にはボカしたりしていく必要があるのだろうなぁと考えたりしました。

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【謎の地下世界】

皆が同じタイルを同じ順番で自分のボードの任意の場所に配置してダンジョンを作り、その完成形で得点を競うゲームです。

各自が同じ構成のタイルセットを所持しています。プレイヤー1人が代表者的にタイル1枚をランダムで引いて、他プレイヤーは同じタイルを探して全員がそれらを自分のボードに自由に配置します。

各自のダンジョンは下の入り口から壁に塞がれずに辿り着ける範囲のみが得失点になります。宝物は各1点、モンスターは各マイナス2点です。

これ系のシステムの中でも、テーマも楽しく大人から子供まで皆にお勧めの名作です。

代表者がタイルを引くたびに「今欲しいのはそれじゃないよ〜!」とか野次が飛ぶのが楽しいですね!

結果は、綺麗にモンスターを閉じ込めて14点のダンジョンを完成させた、キノさんの勝利!

ラクダさんのダンジョン狭い!(笑)

同じタイルを同じ順番で置いても、各自の思惑で全然違うものになるのが良いですよね。

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【ウインナーワルツ】

貴族達の社交場で美味しい食べ物食べながら価値の高い異性と踊ろうとするタイル配置ゲームです。

ボードには5種類の食べ物が1-3個(ワインはワイルド)描かれた食べ物タイルと、中立の貴族タイルが並べられています。

各プレイヤーは自色の貴族タイル男女それぞれ0-5の12枚を所持していて、それらを裏向きのランダム山札にして持ちます。

手番では山から引いた貴族タイルを、ボード上のいずれかの食べ物タイルを取りながらその場所に置きます。

ある貴族タイルに対して、その四方が貴族タイル(か壁)で埋まったらダンスの判定が行われます。

その貴族は四方の貴族の中で最も高い価値の異性と踊り、その両方のプレイヤーに合計数値の点数が入ってタイルを裏返します。

タイルの配置で複数のダンス判定が行われたり、踊る相手が最高同値の場合には、その順番や相手は手番プレイヤーが選択します。

例えば上の写真で、赤プレイヤーが手番で赤女3の貴族タイルを配置した場合には、中立男3と紫男4の貴族がダンス判定となります。

中立男3を先に判定すると、赤女3と踊って両者が裏返って赤のみに6点。その後に紫男4が判定されて中立女3と踊って裏返り紫のみに7点です。

紫男4を先に判定して中立女3ではなく赤女3と踊らせた場合には、両者が裏返って赤と紫に7点。その後に中立男3が黄女2と踊って両者が裏返って黄のみに5点です。

自分の貴族同士で踊っても得点が倍入るわけではないので、自分の低価値の貴族を他者の高価値の貴族と踊らせようとします。

貴族タイルの外見も価値を反映していて、見た目も良くない低価値貴族が見た目も良い高価値貴族に近寄って行っては嫌がられるという世知辛いゲームです。

「いやいや、この顔見てくださいよ。絶対優しいって!」と性格の良さをアピールしても勿論通じるわけはなく、あくまで点数の損得勘定で無情に判定されていきます。

中立の高価値貴族は自分だけで高得点できるので人気になるのですが、今回は上手い具合にその四方の食べ物の個数が少なくて悩ましいところです。

食べ物はセットコレクションで、最終的に5種類を1セット集めるごとに5点ですが、余りは得点になりません。

各自の山から貴族タイルをめくってプレイしていくのですが、皆似たような時期に似たような価値と性別の貴族を引いて、女余り、男余り、低価値が一気に押し寄せ、高価値が続々登場というメリハリの効いた展開となりました。

私は序盤に0-1の低価値しか引かなかったので、とりあえず食べ物セットを沢山揃えることにして各食べ物3個の場所だけを狙い、後で引く高価値貴族で状況に応じて得点すれば良いかという考えで進めました。

セットコレクションは良い感じに進みましたが、やはり序盤の低価値貴族が誰とも踊れずに溢れていってしまいます。

勝負の結果は、けがわさんの勝利!

黄のけがわさんは貴族を上手く全て踊らせながら実は食べ物も5セット揃えていたのが流石です。2位以下は1点差で接戦でした!

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【ツインズ】

6色0-10のカードがあり、3色の数字部分は奇数が白で偶数が黒、3色の数字部分は奇数が黒で偶数が白というカード構成です。

各ラウンドで各プレイヤーには8枚のカードが配られて、それを4フェイズ用に4つの2枚組にして勝負していきます。

ランクの強さは、数字同色で同値のツインズ、数字異色で同値のペア、同色のカラー、その他の順です。各ランクでは合計値が高い方が勝ちます。

4人プレイでは
1フェイズ目:下から2人が2金をポットに支払い
2フェイズ目:上から1人が3金をポットから受け取り
3フェイズ目:下から1人が1金をポットに支払って4フェイズ目の参戦権なし
4フェイズ目:上から1人がポットから全額受け取り

各自12金で開始して誰かが破産するまで繰り返して、その時点で最もお金が多い人が勝利です。

お酒でも用意しながら遊びたい、ギャンブルゲームです。

序盤からカードの引きが非常に弱くて苦労しました。
各ラウンドの開始時に、1金払ってカード1枚か、3金払ってカード2枚か、購入することができます。皆がカードを買えばポットのお金が増えるので、4フェイズ目の勝負が熱くなるのも良いですね。

今回はカードを買ってもやっとペア1つくらいで、「このくらいのバランスだっけ?」と思いながら勝負をしてみれば他はペアやツインズで溢れていて、ずるずると負けが混んでいきます。

気がつけば残金0で、配られた手札には10ツインズが2つ…。極端すぎます!

もう少しお金に余裕がある時に来てくれればフェイズ4で一気に巻き返しを狙えるのですが、残金0ではフェイズ1に負けると終了フラグになってしまうので負けられず、他のカードが揃っていないのでフェイズ3を抜けられる可能性も低いので、フェイズ1と2に使用して3金取って1金失う安全策にします。

その後が長かった…。一番強い組をフェイズ1に集中していくとなかなか破産することはないので、じわじわと生き延びている間にあすまーさんも破産寸前に。少し持ち直したり耐えたりしましたが力及ばず。

最後は、あすまーさんが華々しく散りました。
勝負の結果は、キノさんの圧勝でした!

以前はそんな印象はありませんでしたが、今回は延命に走るとなかなか終わらないように感じました。でも、各順位のプレイヤーが勝つために何をするかをシミュレーションすると、やはり良くできているシステムだと思います!

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【ココナッツ島】

ダイス目に従って自分のサル駒をココナツの樹に配置して、マジョリティで得点するゲームです。

手番では6面ダイス3個を振って、それらで任意の組み合わせを作ります。

ボードには1-10の数字が振られた樹があり、ダイス結果の樹の葉の上にサル駒を置きます。各樹ごとに葉の枚数が違っていてサル駒の定員が異なります。

例えば出目が1-5-6であれば、「1/5/6」「6/6」「5/7」のいずれかで置くことができます。10を超える組み合わせは作れず、決めた組み合わせの樹には必ず置かなければいけません。

樹の葉が全部埋まったら、決算が起きます。

この決算がなかなか変態的です。

その樹に駒を置いていないプレイヤーは1点を受け取ります。
マジョリティを取っているプレイヤー(達)は2点を受け取りますが、2位の駒が居ない場合には受け取ることができません。

つまり、1つの樹の葉を独占して埋めると2位が居ないのでマジョリティの点は受け取れず、それ以外のプレイヤー達が駒を置いていないことによる1点ずつを受け取ることになります。

誰かが10点を獲得したらゲーム終了で、最も点数が高いプレイヤーが勝利です。

よくそんな得点方法を思いつくなぁと感心してしまいますね。

各プレイヤーの損得を考えると非常に悩ましくなってしまうのですが、ダイス3個の結果から選択することでプレイしやすいのも良いですね。

先取で終了するので、後半は此処にしか置けないという感じでサクサク進みます。

勝負の結果は、けがわさんが11点を取って勝利!

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【ベオウルフ】

ベオウルフの旅路を追っていく競りゲームです。

特徴的な形状のボードには一本のルートが描かれていて、その順番に様々なイベントや競りが行われていきます。

通常の競りは上に描かれたシンボルのカードを使って入札していきます。競り上げで残り続けた順に、描かれている報酬の中から1つを先取りで選んで獲得していきます。

RISIKOと描かれたイベントや競りでは、山からカードを捲ってシンボルのカードが出ることに賭けて、実際に出ればそれを手札に入れたり入札に使用することができますが、でなければ傷を負って競りからも脱落します。

傷は3点溜まると大きな負傷となります。大きな負傷が3つ集まると、最終的に1つマイナス5点になります(ヴァリアントでは死亡します)。

途中のイベントや競りの結果で傷や負傷を回復したりしながら、またRISIKOや競りの結果で負傷してという感じで進めていきます。

裏向き入札の競りもあります。
RISIKOは使えませんが、一番順位が低くてもマイナス要素の報酬がないのが特徴です。

終了までの全ての流れが最初から見えているゲームです。

その中でどのように立ち回るのかということなのですが、深く考えずにとりあえず進んでいきます。

一部のイベントや競りの報酬でカードが補充されるものの、基本的にはRISIKOをしないとカードが全然足りません。

今回、私は各競りで一番負けてマイナス報酬(主にダメージ)だけは避けて、その次ですぐ降りるようにしてカードを節約していきました。それによって報酬でカード補充を選ぶ必要をなくして、細かい得点やお金だけを集めていきます。

細かいお金を集めていたことでお金を使った競りには勝って得点できたり、傷を治す必要がないので皆が欲しがる報酬にかち合わないという良い流れで進めることができました。

勝負の結果は、私の勝利!
やった~!

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今回も楽しく遊ばせていただきました~。
来月もまた開催しますので、興味を持っていただけた方は是非ご参加いただければ幸いです!

play:gameさんに主催けがわさんのレポートもあがっていますので是非そちらもご覧ください!
https://www.gamers-jp.com/playgame/archives/002114.html

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